中小企業におけるIT活用のためのポイントとは

「働き方改革」に向けた業務効率化が、多くの企業では課題となっています。その中でも特にITの活用は、生産性向上のために必要不可欠な要素であると言えます。本記事では、中小企業の実状を踏まえた、IT活用のポイントをご紹介します。

中小企業におけるIT活用の現状

昨今、少子高齢化や若者の就業意識の変化などから労働力不足が叫ばれる中、働き方の考え方や在り方が変化しつつあります。
特に「働き方改革」にどの企業も取り組み始めており、勤務制度やIT、オフィスインフラなどの見直しによる業務効率化により、従業員にとって働きやすい環境づくりを目指しています。

そうした中、特に中小企業などにおけるIT活用については、組織としてシステム部門が確立されている大手・中堅企業に比べ、専任の部署や担当者がいない、他業務と兼務で担当しているなど、体制が整っていないためにIT化が遅れているという認識を持っている企業も多いことが考えられます。

平成29年に中小企業庁が公開した調査によると、中小企業がIT投資に消極的な理由として、「ITを導入できる人材がいない」「導入効果が分からない、評価できない」など、システム専任のリソースがないために、IT投資に対して消極的な傾向であることが分かります。

出典:中小企業庁委託「中小企業の成長と投資行動に関するアンケート調査」(2015年12月、(株)帝国データバンク)

また、各業務におけるITの浸透度合いを見ると、電子メールなどの基礎的なコミュニケーションツールや、経理業務などに利用するパッケージソフトの導入は比較的進んでいる一方で、調達や生産・販売管理などの直接業務においては、IT活用が進んでいないことが分かります。
このことから、収益向上やコスト削減に直結する直接業務をITによって効率化することで、生産性向上に繋がる可能性が大きいことが分かります。

出典:中小企業・小規模事業者の経営課題に関するアンケート調査(全国中小企業取引振興協会(2016))

中小企業におけるIT活用の現状

前述の通り、中小企業でのIT化が進まない最も大きな要因としては、システムなどを検討、運用する体制が手薄であることが挙げられます。
具体的に、体制が手薄なことで、どのような問題が発生するのでしょうか?
一般的にシステムなどを導入する際、製品・サービスの選定、導入、運用・保守の3つのステップで推進されますが、それぞれのステップごとに見ていきたいと思います。

Step1:製品・サービスの選定

- このステップでは、導入する目的などを基に自社としての要件を定め、各ベンダからのヒアリング・提案を受ける必要があります。

- 専任の担当が不在の場合、目的や要件が曖昧なまま選定・評価を推進することや、複数のベンダから見積を受領して金額交渉を行うなどの価格精査が不十分なまま、製品・サービスの導入に至ってしまうことが考えられます。

- これにより、導入したものの、自社のニーズや業務に合った意思決定がなされず、運用負荷の高さや利便性の悪さから期待するほどの投資対効果が得られず、結果としてIT投資に失敗するケースが多く見受けられます。

Step2:導入

- 導入の際には、細かいシステムの操作性や設定など、システムの要件定義を実施しながらシステムを導入していくこととなります。

- ただ専任の担当が不在の場合は、要件定義まで手が回らず、現場の業務などを踏まえないまま、導入したとしても使い勝手の悪いシステムができあがってしまうことになります。

Step3:運用・保守

- システムの導入後は、ユーザから上がってる質問への対応やエラーなどの対応、業務内容の変更に伴う機能の改修などが発生します。そのような業務をシステムベンダとコミュニケーションを取りながら進めて行くこととなります。

- ただ専任の担当が不在の場合は、ユーザからの質問やエラー対応などに大部分の時間を割いてしまい、他の業務まで手が回らない、機能改修等の際に時間がかかってしまうなどの問題が考えられます。

このようにシステム担当部署や担当者が不在であることにより、結果としてIT投資に失敗し、以降の投資に対して消極的にならざるを得ないことが、中小企業におけるIT化の大きな妨げとなっていることが考えられます。

IT活用のポイントは外部委託とクラウド活用

ではこのような問題を解決するためには、どのような解決策があるでしょうか?
もちろんシステム担当者を新たに雇用することも考えられますが、採用までのリードタイムやコストや実際の業務量などから考えると現実的ではない企業が多いことが考えられます。

この現状を踏まえると、ITに関わる業務を外部へ委託することが一つの対策として挙げられます。
もちろんベンダでもサポートサービスなどは提供していますが、自社製品のみのサポートであり、またIT投資の成功の是非が問われる選定時の自社の方針などを決める部分についてはサポートできません。
こうしたことから、IT製品・サービスの選定や導入、運用・保守などのシステム担当者としての業務をトータルでサポートするサービスなどを利用することが解決策の一手として考えられます。
委託する業務内容や業務量にもよりますが、採用や教育コスト、離職リスクなども考えると外部委託した方が投資対効果が高いケースがほとんどと考えられます。

またクラウドサービスの利用なども対策の一手として考えられるでしょう。
クラウドサービスのメリットとしては、サーバなどのインフラ設備を自社で保有することなく利用できるため、技術者不要で導入することができ、また初期導入コストも抑えることができます。
そのため導入時や運用時の負荷は、オンプレミスの製品などに比べ低く抑えることが可能です、一方で、クラウドサービスでは、利用する情報を外部で保有するため、セキュリティ対策の状況や災害発生時のサービス利用の継続性などの見極めを行う必要があります。

IT化を推進するための対策としては、上記が考えられますが、それぞれ自社の業務内容や現状の体制などに即した解決策を検討する必要があります。
弊社では、こうしたIT業務のサポートサービスや、クラウド製品の導入支援、またIT化に伴うオフィスの見直し支援なども行っております。
お客様の課題やニーズに合わせた最適なIT・オフィス環境の構築のお手伝いをしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

ライブオフィス&家具ショールーム見学会のご案内
~次世代のワークスタイルを体験できる見学会を開催中~